後輩からのインタビュー
先日隣のオフィスのインターン生からインタビューを受けた。何やらインターンを仲介した団体からの課題であるらしかった。
彼はインタビューの趣旨も明確に伝えずに、「インタビューの課題が出てしまったので、時間をもらいたい」と言ってきた。
僕は「夏休みの宿題みたいだな」と皮肉っぽく言った。やらされ感のあるその言い方が、厄介な夏休みの宿題を抱えこんだ学生みたいだなーと思った。
もちろん了承した。
その後、彼は課題の紙を見ながら、その言葉どおりの質問をしてきた。
その紙どおりの質問に答えても、彼は目立った反応を示さない。「じゃあ次・・」と淡々と質問を進めていく。おそらく僕の回答が面白くなかったわけじゃない。彼は僕にインタビューするのが目的ではなく、目の前のシートを埋めることに集中しているのだった。
彼は、どれだけ自分が失礼なことをしているのか、自覚があるのだろうか。
自分がインタビューされる側になったことがあるのだろうか。
僕はインタビューが終わった後、その倍の時間を使って、彼を叱った。
何がダメだったのか、その原因、解決策を示唆しつつ、彼の頭から導き出すように考えさせた。
けれど、期待する答えは返ってこなかった。
まぁでも、そういうものなんだろう。
きっと自分も彼くらいの年齢のときは、これくらいだった。いや、これ以下だったかもしれない。
でも彼くらいの年齢のときは、いろんな先輩や同僚、後輩から叱咤激励や、彼らの姿があったから自分も変わることができたと思う。
人は、自分にされたようにしか、接することができない。これは持論。
僕は彼くらいの年齢のとき、僕はミスをして、怒られずに優しく指摘されるのが、我慢ならなかった。
その優しさを、僕への興味のなさだと捉えた。自分に興味を持ってくれないことは、最大の屈辱であり、そんな程度の価値しかないのだ、と更に落ち込んだ。
だから真剣に向き合ってくれる大人のそばにいた。それは痛いところをぐさぐさついてきて、辛いものもあったが、それで良かったと思う。
僕は、彼を変えることをあきらめないつもりでいる。若いだけで能力だし、こんな早い段階から働いているんだ。しっかり成長して立派に羽ばたいていってほしいと思う。
そして願わくば、自分が若いときに学んだことを、後輩に伝えていってほしい。